大判例

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東京高等裁判所 昭和49年(ツ)22号 判決

思うに、従前の建物賃貸借契約が終了したさい、あらたに賃貸借契約を締結してその期間を定めるとともに、特約として右期間経過によって当然新契約は合資解除となるものとし、賃借人は賃借建物を賃貸人に明渡す旨の約定をしたときは、あたかもはじめて一定期間の賃貸借を約すると同時に右期間満了時における合意解除を約定するのと同様であって、新契約が一時使用のための賃貸借であることが明らかで借家法の適用がない場合のほかは、右特約は同法二条に違反し、これを定めるにつき相当な事由があると否とに拘らず、それ自体賃借人に不利なものとして同法六条によりこれを定めなかったものとみなされるべきであり、それが裁判上の和解によるものであることによっては結論を異にするものではないといわなければならない。このことは従来存続して来た賃貸借につき期限付き合意解除を約する場合、相当の事情がある限りこれを有効としうることとは厳に区別しなければならない。原判決が本件の新賃貸借契約の成立を認めながら、それが一時使用のものであることを明らかにすることなく同時にした期間満了時における合意解除を有効と解したのは借家法の解釈適用を誤った違法があるものといわなければならない。

(浅沼 田嶋 加藤)

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